IoT検定対策2章 産業システム(2/2)

産業システム(2/2)

産業界のIoT

  • インダストリー4.0
    • ドイツ政府の技術戦略。高度スマート工場の実現によるビジネスモデル創出の取組み
    • 「OPC(Open Platform Communications)」は1996年にMicrosoftと大手制御機器メーカーが共同で策定した工場機器の連携インターフェイス規格。現在、この規格は「OPC Classic」と呼ばれており、後継の「OPC-UA」が主流である。
    • インダンストリー4.0で工場内データ連携に使用する通信規格には、「OPC-UA(OPC Unified Architecture)」がある。日本国内では同じ規格として「ORiN(Open Resource interface for the Network)」がある。
  • インダストリアル・インターネット
    • 製造業の取組みであるインダストリー4.0に対し、これも含めたエネルギー・ヘルスケア・製造業、公共、運用を対象としたグローバルネットワークによる取り組みが、「インダストリアル・インターネット」である。
    • 世界100社以上の参加企業があり、GE(General Electric)、IntelCiscoIBMAT&Tが主導。
    • ソフトウェア基盤は、GE社の「Predix」というクラウド上のIoTプラットフォームを使用。
    • センサーデータを無構造の「データレイク」に蓄積し、そのデータを分析することで、運用・保守や、次の製品やサービスの開発に活かす。
  • スマートコンストラクション
    • 2015年に日本の建設機械メーカー「コマツ」の主導により開始された、建設工事現場におけるICTを活用した取組み。労働力減少への対応や、現場の安全性確保のほか、ベテラン技術者からの技能承継を実現する。
    • 同社では1996年から「KOMTRAX」というIoTプラットフォームが自社開発されており、世界的にも有名なIoT事例である。ブルドーザなどの建設機器にGPSや通信機器を装備し、Webを介して遠隔で稼働状況・位置・燃料残数などを確認しつつ、遠隔操作で稼働・停止を制御できる。

海外におけるIoTプロジェクト

  • 主な海外プロジェクトの一覧
    • ドイツ:インダストリー4.0
    • フランス:インダストリー オブ ザ フユーチャー
    • インド:スマートシティー 建設プロジェクト
    • 中国:中国製造2025
    • 日本:日本版インダストリー4.0
    • シンガポール:スマート・ネーション・プラットフォーム
    • アメリカ:インダストリアル・インターネット
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IoT関連の標準規格

  • AllJoyn
    • QualComm社が主導している団体Allseen Allianceが開発したホームネットワークの相互通信規格。現在はOCFに合流。
    • 通信はAES128、PSK、ECDSAによりセキュア化可能
    • 機器へのアクションや制御メッセージはXMLで定義される
  • HomeKit
    • Apple社が開発したホームネットワークの通信規格。iOS機器(iPhoneiPadApple TVなど)から、HomeKit対応機器を統合ネットワーク管理する。
  • Thread

    • Google社参加のNet Labs社が開発した家電IoT向けの無線通信規格。近距離・省電力無線通信が主目的。
    • OSI参照モデルでは3層(Network)、4層(Transport)に該当
    • IEEE 802.15.4(WirelessPAN)上のIPv6(6LoWPAN)を基盤とするIPネットワーク。
    • Wifiネットワークとは変換ノードを介して相互に通信することが可能。
  • 機器に関する安全規格

    • IEC61508:機能安全(Functional Safety)について規定
    • IEC62304:医療機器ソフトウェア開発・保守に関する「安全性の向上」を目的とした要求仕様集。ISO19471、ISO13485と併用。
    • ISO14971:医療機器のリスク管理
    • ISO26262:IEC61508の自動車版(機能安全の規定)
  • 情報セキュリティマネジメントに関する規格

    • ISO/IEC 27000シリーズ:情報セキュリティにおける管理基準の策定。ISMSを組織内に確立することが目的。