IoT検定 レベル1試験 プロフェッショナル・コーディネータ 合格!受験記

合格報告

この度、「IoT検定 レベル1試験 プロフェッショナル・コーディネータ」に合格しましたので、報告いたします。

IoT検定とは

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概要

  • 「IoT検定制度委員会」が主催するIoTに関する知識を問う民間検定。
  • 技術的な視点だけでなく、マーケティングやサービスの提供、ユーザーの視点からどのようなスキルが必要か判断する能力が問われます。
  • 国内のIoT試験は、現在これと、類似試験の「IoTシステム技術検定」の2つだけのようです。
    • 『IoT検定』・・・ユーザ視点・コンサル視点の検定
    • 『IoTシステム技術検定』・・・技術者・開発者視点の検定
  • その他、試験概要は以下のとおり。

    項目 内容
    資格種別 民間資格
    受験資格 なし
    試験日程 随時実施(プロメトリック)
    試験方法 CBT
    受験料 11,000円(税込)

検定レベル

IoT検定には、以下の4つのレベルが定められています。今回は、左から2つ目の「レベル1」を受験しました。
※このうち、現時点で受験できるのは、IoT-PU、IoT-PC(レベル1)のみであり、上位のレベル2、3については、「準備中」となっています。 f:id:camelrush:20200829202921p:plain

出題内容

IoT検定では、以下のカリキュラムから試験内容が出題されます。
(詳細なシラバスは、公式ページにpdfで掲載されています)

  1. 戦略とマネジメント
  2. 産業システムと標準化
  3. 法律
  4. ネットワーク
  5. IoTデバイス
  6. プラットフォーム
  7. データ分析
  8. セキュリティ

出題範囲は、所謂エンベデッドスキルに限定したものではありません。内容的にも、「戦略」ではファイブフォース分析、ブルーオーシャン戦略、破壊的イノベーション等といったMBA関連の問題が出ます。「法律」では電波法だけではなく、製造物責任法、下請法といった調達・開発プロセスに関する内容も出題されます。特にシラバスで高い配点を占める「データ分析」では、機械学習に関する用語が幅広く出題されます。

受験理由と経緯

  • 本ブログへの投稿も含め、これまで各種デバイスを弄り回し、本業ではないプログラムやプラットフォームを勉強してきました。そろそろ、無形財産として体系的なものを残しておきたく、受験を希望した次第です。

  • 受験を考えたのは今年の春ですが、2020年のコロナ禍の影響で「IoTシステム技術検定」からの7月受験回の中止が発表されました。やむを得ず、今回は「IoT検定」を受験することとしました。

  • IoT検定の「レベル」についても途中で方針転換をしています。最初の1か月は IoT-PU(パワーユーザ)を受ける予定で勉強していましたが、途中でレベル1に変更し、もう1か月勉強を継続しました。理由は主に以下2点です。
    • テキストを読んだ結果、IoT-PUの難易度を低く感じた。
    • IoT-PU検定は、検定評価が合否制ではなく(※)、この点も魅力薄。
      ※「グレード制」評価。A=正答率86~100%、B=76~85%、C=66~75%。

学習方法

  • 私が勉強にかけた時間は、期間としては約2か月。時間数の累積としては50~60時間程度。なので、平均して 5~6時間/週 程度です(厳密にいうと、最初の1か月は IoT-PUに向けた勉強をしていたので、IoT-PC対策をした時間は、1か月程度です)
  • 参考書は、IoT検定制度委員会が推奨する、以下の2冊です。

  • 書籍の内容は、前記カリキュラムに準じた1章~8章で構成されています。
  • この書籍を1日~2日に1章のペースで分けて読み込んでいき、はじめて覚えた内容は本ブログにアウトプットしていく、という作業を続けました。
  • 自分の言葉でアウトプットできない場合は、書籍とは別のHPなどで解説ページを読み解き、理解を深めるようにしました。
  • 特に「7章 データ分析」では、データサイエンス関連の理解が厳しく、某教育系Youtuberさんのお世話になりました。

所感・難易度など

  • 最初に、今回の勉強について、合否はさておき、体系的な知識を理解するのに非常に有益でした。特に法律と事業戦略の項は、IoTをビジネスに活用するうえで、考慮すべき事項の良い道標となりました。
  • 試験自体の難易度は「中の下」程度に感じます。理由は以下。
    • 試験対策としては、全体的に抑えるべき範囲が広く、斜め読みした程度では太刀打ちできません。それでいて専門分野の内容が非常に難解です。私は、IoTデバイスとデータ分析(機械学習)の一部を、理解するのを諦めました。特に後者は、参考書だけでは理解するのに例示が少ないため、別の入門書が必要と感じました(ベイズ分析とか、確率論、微積がらみの話はほとんどわからん)
    • しかし、試験の内容は比較的単純であり、単語の意味や用途の成否を問われるものがほとんどでした。事業提案の落とし穴とか、高度なネットワーク設定の実践とか、そういった問題はありません。なので、下手に原則を理解しようはせず、機械的に丸暗記するだけで合格率は上がると思います。
    • 私の場合、年のせいか最近丸暗記が苦手で…。試験対策の効果もあったのですが、4割程度はこれまでの経験に助けられた気がします(業務系SIer20年の実績と、ここ2~3年でPICマイコンやRaspberryPi等を弄った経験)

格通

本来の認定証は4週間以内に送られるとのことですので、取り急ぎ、本日送られてきたプロメトリックからの合格通知を掲載します。右上に「合格 77」とあるのが、正答率 77%を示しているようです。

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